読んだ本


ハイブリッド―新種 (ハヤカワ文庫SF)

ハイブリッド―新種 (ハヤカワ文庫SF)


この3巻目でネアンデルタール・パララックスの物語は終わり。
今年翻訳が開始されて、ソウヤーの話が通年楽しめて実に嬉しかった。
SF色は、正直あまりなくて、どちらからというといつもどおり、夫婦のあり方の話(笑)
嫌いじゃないが人間の根本、基本をそこにおいているソウヤーも好きだ。
なんのために生きているのかという問題提起がソウヤーにはある。
無粋な話にこそ、真実はあるのだろう。


ひとつ気になるのは、ネアンデルタールの「ポンター」が人類とあまりに違和感がないように読めたこと。
もっと異質な存在でも良かったが、インプラントの「ハク」の存在が凄すぎて両者の垣根を軽く飛び越えてしまっているのも原因かな。



黒い家 (角川ホラー文庫)

黒い家 (角川ホラー文庫)


保険金をいかにふんだくるか、そして、人が持っていると思われる魂(=感情)が欠如した人間の話。
読んでいるとかなり怖い話ではある。
のだが、あまり痛みが伝わってこない。
やろうと思えば、徹底的にやれると思うのに、それをやっては現実離れしてしまうと思ったのだろうか。
それとも、ぶっ飛んだ本に刺激され続けた結果、俺の感覚が鈍くなってしまったからか。
細部にこだわったリアリティが、全編に表れていないような気がする。残念。



時代小説の愉しみ (講談社文庫)

時代小説の愉しみ (講談社文庫)


エッセイ中心。
隆さんの小説を読み返したくなりました。
(まだ読んでないのもありますが)