読んだ本


オーデュボンの祈り (新潮文庫)

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

ラッシュライフ (新潮文庫)

ラッシュライフ (新潮文庫)

重力ピエロ (新潮文庫)

重力ピエロ (新潮文庫)


アヒルと鴨のコインロッカー」(第5作目)を初めて読んでから、なんか立て続けに読んでしまった。
上記作品は、それぞれ1〜3作目にあたる。
ファンサイトの人気投票にあるように、伊坂作品は3〜4年前の初期作品が面白いみたいで、
どれも当たり。


4冊ほど読んだ中では、読み易い「アヒルと鴨の〜」がお勧めかな。
可愛そうな話なんだけど、ぎりぎり悲劇ではない緊張感が好き。


初長編とは思えない「オーデュボンの祈り」は、ある意味いきなりファンタジーなんだけど、
話を破綻させずに上手く作りこんでいる。もちろん新人離れしている。


群像劇になっているラッシュライフも話の展開がよい。
5人のそれぞれの人生が一瞬だけ交錯し合う。飽きさせない。


「重力ピエロ」はバランスがいい。
謎解きはバレバレだし、少し長ったらしいが、魅力的な人物も多い。
ただし、1作目から読んでいたほうが、より仙台(または伊坂)サーガが味わえるはず。


私の中では、「アヒルと鴨の〜」>「ラッシュライフ」>「重力ピエロ」>「オーデュボンの祈り」かなあ。
でも、「オーデュボンの祈り」も大変面白い。
レベル高いな、この作家。



若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)


「本当は生まれていたかもしれない子供」という未来さえも奪われた現代の若者。


みたいなくだりがとてもショック。
我々はそうとは感じなくても、社会の歯車たるべく生まれてきたと実感させられる一冊。
自分と同い年の著者が書いているので、ますます真に迫る。


にしても最近の「新書ブーム」は、なかなか購買欲あおるよなあ。
SPA!AERAのダメ若者論に近いけど。