9月の書評

およよ(byかつよし)

フリッパー掲示板から転載(9/30分)



底抜け合衆国―アメリカが最もバカだった4年間

底抜け合衆国―アメリカが最もバカだった4年間

町山さんの本は、数年に一度の贈り物。いつも面白い。
最近は出版なんか待ってられないので、本人のホームページの日記をむさぼり読む日々。
めちゃくちゃ内容が濃い。紹介してくださる映画という映画は、どれも観たくてしょうがない。




星を継ぐもの (創元SF文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)

ホーガンの傑作処女長篇は27年前の作品であったとしても輝いている。
「月で見つかった5万年前の宇宙飛行士の遺体。いったい何処から?」
で、当然続きも買いました。→「ガニメデの優しい巨人



時間的無限大 (ハヤカワ文庫SF)
ティーブン・バクスター(ハヤカワ文庫SF)


ティーブン・バクスターの一連のジーリーシリーズ物。
人間の英知をはるかに超える、神に等しい存在「ジーリー」。
彼らは、数十億年前からすでにこの宇宙を脱出しようとしていた。そのために・・・。
みたいなのが大筋のプロット。
去年に出た「ジーリー・クロニクル」全2巻
プランク・ゼロ (ハヤカワ文庫 SF―ジーリー・クロニクル (1427))真空ダイヤグラム―ジーリー・クロニクル〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)
で、その全てを包括しているので、そちらでも
十分楽しめるのだが、上の「時間的無限大」も含めて他のが殆んど絶版とはどういうことですか?
早川書房さん。



暗闇の中で子供 (講談社ノベルス)

暗闇の中で子供 (講談社ノベルス)

直木賞のノミネートにもあがった舞城王太郎。処女作「煙か土か食い物」の続編。
奈津川一族の今回は三男、三郎のお話。内容はさておき(笑)、いわゆる世界系なんだろうなあ。
もう思いつきで書いてるとしか思えないほど構成がばらばら。2作目は心象風景が多すぎて、読んでて
必要以上に疲れる。べつにスカッとさせてくれとは言わないが、読者へ何の話をしたいのかよくわからん。
本て、なにか伝えたいことがあったりして、書くもんではないのでしょうか。
と、偉そうですが。



読書中



戦士志願

戦士志願


今年のヒューゴー賞を受賞した、ビジョルド。初めて読んでみることにしたが、
これがまた、冒頭から引き込まれる。この一冊が面白かったら、あと10冊は楽しめる。
シリーズ物だから。

10月購入予定の新刊


イアン・ワトソン「エンベディング」(国書刊行会
グレッグ・イーガン万物理論」(創元SF文庫)
小川一水「復活の地Ⅲ」(ハヤカワ文庫JA
諸星大二郎「キョウコのキョウは恐怖の恐」 (講談社


イーガンの新刊長篇は、出版予定から2年間も待たされた上の期待の一作。
傑作は約束されたようなもの。
復活の地は3ヶ月連続刊行で、今回でラスト。作者のページを覗くと盲腸に気づかずに
仕事していたらしい。すごい人だ。まだ20代という若さ。
諸星大二郎は初の小説。もともとマンガでなく小説を書いてた時期もある人だから、
これも期待できる。

9月に観た映画


スクール・オブ・ロック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

スクール・オブ・ロック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

スクール・オブ・ロック」は、たぶん今年度俺的ナンバーワン。
真実ちゃんのダンナ、松くんにもぜひ見ていただきたい(笑)
主演のジャック・ブラックの、ソウルフルな叫びに思わず喝采


上にも書いた町山智浩の本読んでたら、マイケル・ムーアの映画が見たくなり、手近で
「ボーリング フォー コロンバイン」をみる。
現代のホワイトトラッシュ(貧民層の白人)やアメリカの実像がカナダなどをまじえて見えてくる。
スーパーに直接乗り込んで、「銃弾を売らないで下さい」
という抗議は、嫌がらせ以外のなにものでもなく、店の人間の当惑振りが面白い。


サウスパーク 無修正映画版 [DVD]

サウスパーク 無修正映画版 [DVD]

「ボーリング〜」を観たら、当然次に観るのは「サウスパーク 無修正映画」でしょう(笑)
カナダに攻め込んで戦争を仕掛ける強権振りといい、フセインの扱い方や、毎度凄絶な死を遂げる極貧ケニーは不慮の事故で、当然地獄行き!



それでは、つまらないかつよしくん。つまらないままでいて下さいね!