『SFが読みたい!2005年版』
今年も早川書房から刊行されました。毎年結構楽しみなんですが、今年というか近年のキーワードは、
といった塩梅で、すでに「良いものは過去にしかない!」「それもSFっぽさが希薄」みたいなあまり面白くない状況が俺的には続いています。
まあ、誰もが読むべき必読書を読んでなかったりするので、新刊があまりアレのときは、オールタイムベストをこの際読むべきかな。(落穂拾いのよう)
たしかに、柳下毅一郎さんら優秀な翻訳者集団が、
国書刊行会の「未来の文学シリーズ」を刊行し、他にも
河出書房新社の「奇想コレクション」
ハヤカワ文庫FTの「プラチナファンタジー」
と、目をみはるラインナップは嬉しい。
一方で、日本の若手や中堅作家たちに幅広く活躍の場を与えてくれそうな
ハヤカワの「Jコレクション」は、あまりコンスタントに刊行が続かず中断されたり、と。
個人的には、出版各社の今年の刊行予定が気になるところ。いくつかあげてみると、
- 早川書房
- 冲方 丁『マルドゥック・ヴェロシティ』3週連続刊行予定
- 小川一水『老ヴォ−ルの惑星』初のSF短篇集
- 藤崎慎吾『ハイドゥナン 上・下』Jコレクション
- 野尻抱介『天穹の羅針盤』Jコレクション
- 菅 浩江『誰に見しょとて』Jコレクション
- ロバート・J・ソウヤー『ネアンデルタール・パララックス』シリーズ3部作年内刊行
- グレッグ・イーガン『ディアスポラ(仮)』
- アレステア・レナルズ『啓示空間(仮)』英国SF界の新星
- 機本伸司『終末旅行ガイド(仮)』(角川春樹事務所)
- ダグラス・アダムス『銀河ヒッチハイク・ガイド 』(河出文庫) 新潮文庫版が絶版だったが、映画化を祝して、新訳で登場。
- エドモンド・ハミルトン『反対進化』(創元SF文庫)本邦初訳三編、単行本初収録作三編を含む全十編を精選収録。
などに強力期待したい!!