新宿南口 「鳥茂」


串焼きの店である。
扱っているのは、鳥というよりは、豚、牛で、内臓ものが豊富。しかもナマ。
場所も、南口を出て甲州街道沿いにちょっと出て四つ角の一角にある。
吉野家の隣で、一階と二階に店を構えている。日曜が定休日)


上にチラッと書いた高校時代の友人に連れて行ってもらったのだが、
うーん、言葉にならん。


かっこつけて「革命的」、などと言いたいがそうじゃあない。
とにかくシンプルに徹している。ごく普通のメニューなのである。



素材がいいんだ。素材が!!



としか言いようがないもの。この旨さ。
もちろん備長炭でじっくり、テラテラ炙ってるから旨味を逃がさず、それどころか素材の持ち味を最大限に引き出しているからだとは思う。(講釈長いけどついて来い)


友人は、もう何年も週一ペースで通ってるからここの三代目マスターとツーカー
賑わっている店内の中でも友人に挨拶しに来るくらい気さくな人だ。
(歳は、そううちらと変わらないくらい。ただし従業員からの呼び名が「三代目」なので格好いい)



この、お客で溢れかえって、ひたすら席が空くのを待っている10人くらいのお客さんの先頭の人が、


「あのお、一時間くらい待ってるんですけどまだですか?」


と悲痛な訴えだったが、友人いわく


「先日来た時は、一時間半待ってそれでも入れなくて、泣く泣く帰ってった人見たよ」


ぐらいの盛況ぶりだ。
店の案内紙にも書かれているとおり、予約しないと辛いことになるのは間違いない。



友人のお蔭でゆったり座ると、まず一品目が「レバー」。
(マスターが初めて来たお客さん用にチョイスして、出してくれる)


小学校の給食で食べてきた「固くて、血の臭いが詰まった塊り」がレバーだったというのは
遠い昔の話。
新鮮なレバーなら、とても旨いということは大人の僕なら知ってる。
でも、それでも、このぷりぷりした触感に包まれる食材は、本当に、レバー、なのか?



「俺のも食べていいよ」


と友人が連れて来てよかったといいながら食べさせるので、遠慮しねえよ俺は!



がつがつ卑しく食べ続ける俺は、


「つくね」

 
あー、うめえ。


「タン」


いー、うめえ。


「ハラミ」


うー、う、うめえ!


「白焼き」


・・・・・!!!




とまあ、言葉が出ないんですよ。



おすすめの福岡の地酒も頂きながら、とっぷり暮れていく新宿の一場面でした。