読んだ本

少年時代〈下〉 (ヴィレッジブックス)

少年時代〈下〉 (ヴィレッジブックス)


幸せになれる本。
が、あるとしたらこの本だろう。


宝石箱の中に散りばめられたような少年時代のエピソード。
ある殺人事件を縦軸にして、脇を固める魅力的な人々の魅力的な物語。
キングスタンド・バイ・ミーとはまた違って、誰にでもある「魔法」を身近に感じさせてくれる感性が素晴らしい。


特に上巻に出てくる、空を駆け巡る天使のような話には、思わず目に力が入る。
これにはとても驚かされたのだが、この作者の非凡さがよく判る一章。
傑作も傑作だ!



サマー/タイム/トラベラー (2) (ハヤカワ文庫JA)

サマー/タイム/トラベラー (2) (ハヤカワ文庫JA)


残らない。
僕には何も残らなかった。


いったい何を書きたかったのだろう。
読んでてかなりの苦痛を感じたことだけは言っておきたい。
もしこの作品が今年の国内ベストSFにランクインされるのであれば、たぶん「どうかしている」と判断できる。
こんなに悪しざまに言うのも気が引けるが、まあ、しょうがないよなあ。