ベスト本2007
今年は例年と違ってSF作品をほとんど読んでいない。
というよりも、あまり面白い作品にめぐり合わなかった。
SFこそセンスオブワンダーの最たるものと思っているので少し残念。来年に期待。
でも、面白い本はいろいろあった。
- マーティン「氷と炎の歌」シリーズ
もうこれしかない。
寝るのも惜しいほど熱中させられたのは久しぶり。
現在、邦訳は第三部まで。2008年の春頃に第四部が刊行予定!!
- 伊坂幸太郎作品
これも今年の僕的大収穫。
仙台中心のサーガの中で、「アヒルと鴨のコインロッカー」と「死神の精度」が特に良かった。
- 乙川優三郎作品
現代の時代作家では、亡くなってしまったが隆慶一郎こそ一番だと思っている。
しかし、市井の民を描く細やかな筆致や、人間の抱える業や機微を短い文脈の中で綴る能力は、乙川優三郎が勝っている。
いや、勝ち負けじゃないな。「冬の標」とか「五年の梅」を読めば勇気が湧いてくる。
特に「五年の梅」は短編集だが傑作揃い。
- 橘玲の著作
小説ではないが、相当いろいろ考えさせられた。
結論は「家を買ったら、資産を増やす手段が絶たれる」ということ。
まあ、当たり前だが、家は最初で最後の買い物だからねえ。